2012年9月6日木曜日

【二五五文字書評】文壇アイドル論 (文春文庫)/斎藤美奈子


毒がきいて、読み応えのある評論。八十年代にアイドルへと祀り上げられた、、八人の作家に関する評論……を論ずる言わば“評論論”。それを論ずるこの感想は、“評論論論”になるの?(笑) 取り上げられているのは、村上春樹、吉本ばなな、林真理子など錚々たる顔ぶれなのだが、中でも『村上龍』の章を興味深く読んだ。だってファンだし。わたしは村上龍の小説をほぼ揃えているが、エッセイは一冊も持っていない。何冊か読んだが「読むに耐えない」という感想。その辺りも、本作の中でズバリ指摘してあり驚いた。田中康夫論も興味深く読みました。

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