2016年4月7日木曜日

【二五五文字書評】九十九十九松/舞城王太郎(ダ・ヴィンチ 2016年5月号)


舞城王太郎に松小説なんて書かせたらきっと主人公は「首だけが六つで、肩から下の全てを共有する六つ子」として描かれるだろうし、何それ怖いなんて怯えながら『九十九十九松』を読んでみたんだけど全くそんな事はなくて、松要素を絡めつつ見立て殺人で殺される六人のメタ探偵九十九十九を描いていると見せかけて、乙一との交流と溢れんばかりの乙一愛を表現しているだけでも驚きなのに、乙一作品のスピンオフでありながら乙一が書いた松スピンオフよりも的確に松の世界観を描き出してたりして、なんかもう「舞城侮りがたし!」と驚愕するしかない。


ダ・ビンチの感想書こうと思ってたのに、けっきょく舞城の書き下ろし『九十九十九松』の感想だけになっちゃったな(汗) 
そういや何気なく乙一特集の鼎談眺めてたんだけど、これって「乙一×乙一×乙一」だよね??(苦笑)

どうして小生を殺す?
だって安達さんのキャラを殺したりしたくないじゃないか。ははは。
(九十九一九松より引用)

安達さん(乙一さん)のキャラを殺したくないってのはわかる。人のキャラだもんね。
でも、殺されてる九十九十九だって、清涼院流水のキャラじゃないか(汗)


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