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2012年9月28日金曜日

【二五五文字書評】ハリガネムシ (文春文庫)/吉村萬壱


芥川賞受賞作。ネットで「花村萬月と見分けがつかん」的な書き込みを見かけた。『クチュクチュバーン』しか読んでいなかったので「名前が似てるだけやん」と思っていたのだが、本作を読んでわたしも「見分けがつかん」との感想を持った。作風も似てました。人間の“恥”の部分というか“垢”というか“澱”というか……直視したくない部分を、性と暴力で赤裸々に描き出そうとしているのは解るのだが、どうしても花村萬月と比べてしまうし、やはり花村萬月の方がシャープで深くえぐっている印象がある。『クチュクチュバーン』の路線の方が好きかも。

2012年9月24日月曜日

【二五五文字書評】クチュクチュバーン (文春文庫)/吉村萬壱


表題作はどうやら、以前『文學界』で読んでいたようだ。文學界新人賞の受賞作。確か選評で、山田詠美が絶賛してた。癖になるフレーズがあり、「誰か止めて」と評を締めていたが、そのフレーズが思い出せない。誰か教えて。AMYの話はさて置き、人類の終焉(再誕)や、異星人による蹂躙を描いた中編三編を収録。いずれもグロテスクな物語で、無慈悲な状況に晒された人々の人間模様が描かれる。以前は「SFで純文の賞とれるの?」と思ったが、この人間模様の描写が評価されたのだろう。現実離れした話だが、実社会の投影として解釈する事もできる。

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