2012年9月4日火曜日

【二五五文字書評】トリプルプレイ助悪郎/西尾維新


西尾維新の『JDCトリビュート』第二弾。第一弾はミステリであることを否定した後に物語が始まったが、今回は最初から最後までミステリだった。短い割には、いや短いがゆえに、作り込まれたトリックが際立ちます。でも叙述トリックは、あまり好きじゃないんです。新本格以降しきりに用いられますが、ドッキリにでも引っかかったような、「これだけ長く読んで引掛けがオチかよ!」的な後味の悪さしか得られません。でも、本作くらいの長さで鮮やかに決め、更に二転三転させれば、「これもアリかな」という気にもなります。つまり、面白かったです。

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