2016年8月14日日曜日

【二五五文字書評】不思議の国のグプタ―飛行機は、今日も遅れる/ ヒロ前田、清涼院流水


良くも悪くも、清涼院流水らしい小説。溢れんばかりのTOEIC愛は伝わってくるし、あるあるネタも面白いのだけれど、いかんせんプロットも表現も独りよがりな印象しか受けることができない。しかしながら、この自己満足的な雰囲気こそが御大の持ち味だろうし、この雰囲気を楽しむことができてこそ、御大のファンを名乗る事が許されるのであろう……と、まぁ、真面目に語るような作品でもないのですが。俺のTOEIC初挑戦は、とても残念な戦績。再戦に先立ち、本作を読んでみた。無機質に感じられたTOEICの世界に、血が通ったような印象。

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