2012年11月7日水曜日
【二五五文字書評】ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)/東浩紀
二章構成。一章では理論を解説し、二章では作品論を展開する。そしてお目当ては、二章後半で約三十頁に渡って展開される、舞城王太郎『九十九一九』論。この評論部分を理解するために、ライトノベルや美少女ゲームを足がかりにした理論や作品論を、ひいては前作『動物化するポストモダン』を読み進めてきたのだ。印象としては、巧く読解しているように感じた。なかには、理論にこじつけているように感じられる箇所や、深読みし過ぎではないかと感じる箇所もあったが、概ね満足できる評論だった。サブカルの理論で、文学を読み解く試みは面白いかも。
2012年10月2日火曜日
【二五五文字書評】動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)/東浩紀
ポストモダン的な作品として、清涼院流水“JDCシリーズ”が取り上げられている。そしてJDCトリビュートである舞城王太郎『九十九十九』の第二章には、本書への言及がある。『九十九十九』を、ひいては舞城作品を読み解く上で、本書が大いなる指針となり得るのではないだろうか……と思って読んでみたらさらに混乱した(苦笑) 十年以上前の評論であることを差し引いても、細部を見れば捉え方が一方向的な印象が残る。大筋では、大きな物語の消失、データベース消費、シミュラークルの台頭など頷けることも多く、ユニークな文化論だとは思う。
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