2012年9月24日月曜日

【二五五文字書評】クチュクチュバーン (文春文庫)/吉村萬壱


表題作はどうやら、以前『文學界』で読んでいたようだ。文學界新人賞の受賞作。確か選評で、山田詠美が絶賛してた。癖になるフレーズがあり、「誰か止めて」と評を締めていたが、そのフレーズが思い出せない。誰か教えて。AMYの話はさて置き、人類の終焉(再誕)や、異星人による蹂躙を描いた中編三編を収録。いずれもグロテスクな物語で、無慈悲な状況に晒された人々の人間模様が描かれる。以前は「SFで純文の賞とれるの?」と思ったが、この人間模様の描写が評価されたのだろう。現実離れした話だが、実社会の投影として解釈する事もできる。

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