2012年9月21日金曜日

【二五五文字書評】煙か土か食い物 (講談社文庫)/舞城王太郎


再読。舞城作品もひと通り読み終わったので、デビュー作に戻ってみた。何と言うか、「舞城って、最初から舞城だったんだな」という感想が一番大きい。家族愛、ふり、虚構、密室、心理的外傷、赦し、暴力、性愛、闘病などなど、後の舞城作品に登場する主題と題材の大半が、既にここに在る。デビューから十年以上経つが、くり返し同じ主題を奏で続けているのだと再認識した。でも添え物程度のミステリ要素が、何を意図するものかは未だに解らないな。文学側に体重移動した最近の舞城も良いけど、軸足にしっかりと体重をのせた舞城もやっぱり良いよね。

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