2012年7月20日金曜日

【二五五文字書評】カーニバル 五輪の書 (講談社文庫)/清涼院流水


派手に広げた大風呂敷。最期にはきちんと畳まれる事を、期待するのではないでしょうか。あまりの大きさに畳みきれないのではと、不安に思うかもしれません。そんな期待や不安の遙か斜め上を、カッ飛ばしてくれるのが清涼院流水なのです。終盤になってから更に大きな風呂敷を広げ始め、元の風呂敷を覆い隠してそのまま放置するという離れ業。まるで狐に摘まれたかの様な読後感は、決して他では味わえません。だってこれは「日本語の文章で書かれた小説」ではなく、「R言語の文SHOWで書かれた大説」なのですから。それはともかく、長かった(疲)

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