2012年6月16日土曜日

【二五五文字書評】コズミック水 (講談社文庫)/清涼院流水


「ジョーカー」読了時には思わず本を投げ捨てたくなったが、今回は思わず破り捨てたくなった。十人居れば十二人くらいは「こんなもんミステリじゃねぇ!」と怒るだろうけど、著者は「ミステリどころか、そもそも小説じゃねぇし。流水大説だよ?」と開き直ってはばからない。流水大説が如何なるものか解らんが、大説とは本来「君子が国家や政治に対する志を書いた書物」の意味。そこまで崇高な作品には見えないし、どっちかって言うとトンデモ本の範疇だろう。そしてトンデモ本だと思って読むと結構楽しいし、更に困ったことに意外と好きかもしれん。

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