2012年5月22日火曜日

【二五五文字書評】ディスコ探偵水曜日〈上〉 (新潮文庫)/舞城王太郎


舞城のミステリに対する立ち位置って、何処なんだろうといつも思う。新新本格なんだろうか、アンチミステリなんだろうか。ミステリを超えたいのだろうか、否定したいのだろうか。「煙~」でのミステリは添え物でしかなかったし、「獣の木」では蛇足ですらあった。ディスコ上巻では、二重三重にトリックを張り巡らして、名探偵を大量投入して矢継ぎ早に推理を繰り出し消費していった。そして名探偵までも消費する型破り。更にはメタ展開。旧来のミステリファンにとっては噴飯ものだろうが、俺的には楽しい。いいぞ、もっとやれ! 中巻が楽しみです。

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