2012年5月2日水曜日

【二五五文字書評】触角記 (文春文庫)/花村萬月


タイトルの「触角」は、いわゆる男性のナニを示しておりまして、つまりナニがアレするお話。年上の女性の手ほどきを受け、母とのタブーを超え、同級生の女の子とも関係をもつ十七歳の主人公。羨まし過gi……あ、いや、ゲフン、ゲフン。他者との関わりの中から、己を見出していくという主題の成長物語。どんな己を見出したのか、あまり深く描かれていない点は残念。主人公のキャラ設定……童貞ギター青年は、これくらい斜に構えてるものだろうけど、これほど爺臭くはないと思う。花村萬月にしては雑というか、少し浅い印象。でも、性描写は丁寧よ☆

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