2012年10月3日水曜日

【二五五文字書評】世界は密室でできている。 (講談社文庫)/舞城王太郎


『煙~』のついでに再読。愛媛川十三こと奈津川三郎が書いた、“ルンババ12シリーズ”中の一作という捉え方があるが、わたしもこの論に賛成。作中に“三郎”や“奈津川”の名前も出てくるし、愛媛川先生ってば遊び心発揮しすぎですやん?(笑) バカミスは添え物で、メインはあくまでも青春小説って事でいいよね? 密室ってのは何も実際の部屋ばかりじゃなくて、精神的な密室という解釈も成り立つ訳で、みんな閉じ込められたり、閉じこもったりして生きてるのよね。密室に翻弄されたり抗ったりと、懸命に生きる友紀夫たちにシンパシー感じます。

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