2012年8月17日金曜日

【二五五文字書評】彩紋家事件 (1) 奇術が来りて幕を開く (講談社文庫) [文庫]/清涼院流水


読了までに、かなり時間がかかった。一旦手を止めると、なかなか手が伸びないという意味で……。三分の二程度は、奇術サーカスの描写に費やされていた。延々と続く奇術の演目を、文章だけで追っていくのは正直言って辛かった。それほど描写が巧い訳でもないし、この時点で挫折する人は多いのではないだろうか。コズミック、ジョーカー、カーニバル、本作と読んで感じたのは、量を書くことが目的化してるのではないかという事。どうしても、物語を引き延ばしている印象を受ける。せめて伏線として機能していることを期待しつつ、次巻へ進もうと思う。

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