2012年2月20日月曜日

【二五五文字書評】スクールアタック・シンドローム (新潮文庫)/舞城王太郎


舞城作品は、感想を書くのが難しい。いっそ批評に徹する事ができれば、どれだけ楽か。ツッコミ所なら、いくらでも思いつく。三作の中で「ソマリア、サッチ・ア・スウィートハート」が一番良かった。ぶっ飛んだ物語の中に、ゴロリと普遍的なテーマが転がしてあるから侮れない。舞城作品って全般的に扱ってるテーマが「愛」とか「家族」とか、普遍的で手垢がついたものばかり。それなのに斬新さや不条理さをまとって語りきってしまう辺り……やっぱり批判に回らず、四苦八苦しながらでも感想を書きたいと思ってしまう。つまりは、好きなんだよね……。

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