2015年2月15日日曜日

【二五五文字書評】拳闘士の休息 (河出文庫 シ 7-1)/トム・ジョーンズ


読書から遠ざかっていて久しぶりに手にとった作品なのだけど、読み終わるまで三週間を要してしまった。そう、いつもリハビリ本の選択で失敗する。前回は、中上健次の「岬」だったっけ……。息苦しいまでの、生への渇望。登場人物すべてがクレイジーで擦り切れていて、エッジへ追い詰められてなお、いや追い詰められたからこそ産まれ出る渇望。こんな物が読書から遠ざかっている自分に、受け止められるはずがない。でも、時間はかかったけど読みきったよ。問題は、次の本を手に取る気力が湧いてこない事か。そう、いつもリハビリ本の選択で失敗する。

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