2015年8月25日火曜日

【二五五文字書評】人間の尊厳と八〇〇メートル (創元推理文庫)/深水黎一郎


表題作のオチが鮮やかとの前評判を聞き、楽しみに読んでみたのだけれど、残念な俺はうまく理解できないままに読了してしまうのでした。釈然とせず読み返し、やっとオチに気づくという体たらく。『特別警戒態勢』は、登場人物がそろった瞬間にラストが見通せてしまい、素直な読書ができない自分に絶望。『蜜月旅行』に至っては、まるで自分のことが書かれているように感じられ、「ごめんなさい、ごめんなさい」と地べたに頭を擦り付けて、脳内の嫁に詫びたい気分になったのでありました。いろいろと、自分の残念な部分を発見させてくれる作品でした。

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