2012年2月28日火曜日

【二五五文字書評】ホルモー六景 (角川文庫)/万城目学


鴨川ホルモーのスピンオフ。今回はどうやら「恋」がテーマのようで、本編のようなおバカ加減は控えめ。六編のエピソードが、ホルモーの世界をより厚く、より深く描き出してます。同志社の黄竜陣の復活に関するエピソードは、伏線の張り方に唸りました。復活条件の一つは「鴨川(小)ホルモー」と繋がってるし、結果は「もっちゃん」でさらりと示されてるし、なにより本編で「黄竜を入れて五神とも言うらしいけど」などと、既に存在がほのめかされてたりするし……なかなか考え抜かれてますよね。しかし、高村のチョンマゲの秘密が明かされようとは。

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